どんぐり倶楽部オンライン通信 【2008年9月号】
2008/09/21 (Sun) 00:29
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■■■考える力・絶対学力を育てる どんぐり倶楽部オンライン通信■■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.donguriclub.com ━━━☆☆★
このメールは、どんぐり教育研究会会員ならびに、どんぐりオンラインメンバーに登録された皆さんへ、配信しています。
※このメルマガの購読を希望されない方は、空のメールを送ってください。次号から配信を停止します。
■どんぐり教育研究会からのお知らせ
2学期も始まり、生活のリズムも戻ってきた頃ではないかと思います。
前回の通信から、ずいぶんとご無沙汰してしまいました。申し訳ございません。今後は、タイムリーな情報の発信を心がけていきたいと思います。これからどうぞ、よろしくお願い申し上げます。
このたび、どんぐり倶楽部オンラインのホームページを、リニューアルいたしました。新コンテンツ(親子で学ぶ国語)を追加した、携帯サイトもご用意しております。
携帯・国語コンテンツ第一弾は、小学校高学年のお子様向けに、科学者で名文家(夏目漱石の弟子)としても有名な「寺田寅彦」を取り上げました。寺田寅彦は科学評論が有名で、有名中学や進学塾の推薦図書にも挙げられています。今回は日常生活をテーマにした、随筆集「柿の種」より、読みやすいものを抜粋いたしました。(ちょっとマニアックです)
読書の秋。外出先や電車の待ち時間にも、気軽に親子でご覧いただけます。今後、少しずつ内容を充実させていきますので、お時間があるときに、是非一度のぞいてみてくださいね。
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■新学習指導要領で、小学校の算数が変わります!
新聞でも報道されていたように、今年3月に、新学習指導要領が告示されました。理数系については来年度から、前倒しで実施されることになります。
今回の改訂では、特に算数と理科の学力回復に重点がおかれ、たとえば算数は平成元年に3割減らした内容を、元にもどすというかたちになります。
オンラインメンバーのみなさんは、どう思われますでしょうか。これまで多くの親御さんが、ゆとり教育について共通して言われることの一つが、「教科書が薄くて、こんなのでいいのか不安になる。」ということでした。
「学校にはまかせられない、学力をつけるなら、塾や家庭学習しかない」と、あれこれ学習法を探したり、塾を検討されていた親御さんは、「あー、学校が学力重視になり、少しは良くなるかもしれない」と、期待されているのではないでしょうか。
私(カニ先生)は、「これで親御さんたちのストレスが、少しは減るのではないか」、「子供に無理をさせる早期教育や、過熱化する中学受験に歯止めがかかるのではないか」と、考えました。
■実は、今回の改訂では、大きな指導方針の転換がみられます。
これまでは、算数においても「暗記科目のように扱い、公式や計算式を覚えさせる指導が中心だった」という認識のもと、今後は「なぜそうなるのかという意味や、プロセスを学ぶ授業が、算数的な活動として位置づけられる」ことになりました。
これまではひたすら計算の仕方を覚え、練習問題をこなすような授業をしていたのが、「文章題が授業の中で多く取り上げられ、答えにいたるまでの思考のプロセスとして、図や式、計算をきちんと残すような指導がされる」ようになるとのことです。
オンラインメンバーのみなさんは、この「思考のプロセスをきちんと残すこと」が、いかに重要であるかが、よくお分かりになると思います。
これはずっと、どんぐり倶楽部の糸山先生が一貫して主張されていることですね。いきなり方針が変わったので、教育現場では相当の混乱が予想されますが、方針が変わったことだけでも、まずはよい方向に向かっていると思います。
■しかし、心配なこともあります。
そもそも、ゆとり教育は「日本の学校教育は、つめこみであるために、落ちこぼしが生じている」という指摘のもと、「教育内容の3割削減」が行われたのです。
ここでいう、つめこみとは、実は「日本の学校教育は、1時間あたりに教える量についての密度が高い」という外国の専門家の見解でもありました。
そこで、教育行政は、教育内容の3割削減を行ったのですが、同時に授業時間のほうも、学校の週休2日制や総合学習の導入により約2割削減されているのです。そのため、本当の意味での「ゆとり」は、そもそも約1割程度しか生じていなかったのではないか、という専門家もいるようです。
今回の改訂では、平成元年に3割減らされた内容が復活し、中学校から比例や反比例が小学校に移行される一方で、週休2日制はそのままなのです。また教育行政は、「算数的な表現力の育成」など、私たちの子供のころにはなかった、新たな視点までうちだしているのです。
いい悪いは別として、「つめこみ気味になることは間違いない」と言えるのではないでしょうか。
どんぐりの学習法のキモである、楽しく効果的な「準備学習」が、ますます重要になってきたような気がします。
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■新たな準拠教室・協力教室を掲載しました!ホームページを、ご確認ください!
私たちどんぐり教育研究会は、「○○市に住んでいますが、近くにどんぐりのお教室はありませんか」というメールでのお問い合わせを、多数いただいております。
そのたびに、「もう少しお教室が増えるといいな」と思っていたのですが、このたび、関東地区では、神奈川に続いて、東京都に準拠教室が誕生しました。
まだまだ、「どこの県にも、お教室がある」というわけではないのですが、1年前に比べると、協力教室もふくめ、少しずつお教室が増えています。
今回、オンラインメンバーの皆様に、ニューリーフ・アカデミー(神奈川県相模原市:準拠教室)の齋藤兼司先生から、メッセージをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『子供たちを危険な学習から守り、<ゆっくり・じっくり・丁寧に>絶対学力が育つお手伝いをしていこうとがんばっています。無料の子供イベントも色々やっていますので、時々HPをチェックしてみてください。』(ニューリーフ・アカデミーのホームページは、どんぐり倶楽部オンラインのリンク集に掲載されています。)
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■やはり今年もサンデー毎日に掲載されました。夏休みに読みたい「中学入試」によく出る本(2008/8/3記事)を、どんぐり教育研究会の資料として追録しました。会員の方は、ログインしてお読みください。なるほど!とうなずける記事です。今回からPDFファイルにしておりますので、ぐんと読みやすくなりました。
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■編集後記
9月18日号の「週刊文春」に、早期教育についての記事が掲載されています。ビデオやフラッシュカードにより、1日何時間も早期教育をうけていたお子様が、小学校高学年になって伸び悩む傾向があるなど、大変ショッキングな内容です。是非一度、本屋さんでお手にとってみてください。お友達にも、お知らせください。
糸山先生のどんぐり倶楽部発行「コトノハ通信」第一号が完成しました。編集は「畑とねこと子供たちと」のちゃこ先生と、どんぐりんぐのスプリングさんです。指導法について悩まれているお父さん、お母さんには、大変役にたつ内容です。(お申込はどんぐり倶楽部公式ホームページよりどうぞ!)
次の通信は、10月中旬の予定です。
この通信で取り上げてほしいテーマやご質問をメールで受け付けています。
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2008/9/21 どんぐり教育研究会事務局
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このたび、どんぐり倶楽部オンラインのホームページを、リニューアルいたしました。新コンテンツ(親子で学ぶ国語)を追加した、携帯サイトもご用意しております。
携帯・国語コンテンツ第一弾は、小学校高学年のお子様向けに、科学者で名文家(夏目漱石の弟子)としても有名な「寺田寅彦」を取り上げました。寺田寅彦は科学評論が有名で、有名中学や進学塾の推薦図書にも挙げられています。今回は日常生活をテーマにした、随筆集「柿の種」より、読みやすいものを抜粋いたしました。(ちょっとマニアックです)
読書の秋。外出先や電車の待ち時間にも、気軽に親子でご覧いただけます。今後、少しずつ内容を充実させていきますので、お時間があるときに、是非一度のぞいてみてくださいね。
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新聞でも報道されていたように、今年3月に、新学習指導要領が告示されました。理数系については来年度から、前倒しで実施されることになります。
今回の改訂では、特に算数と理科の学力回復に重点がおかれ、たとえば算数は平成元年に3割減らした内容を、元にもどすというかたちになります。
オンラインメンバーのみなさんは、どう思われますでしょうか。これまで多くの親御さんが、ゆとり教育について共通して言われることの一つが、「教科書が薄くて、こんなのでいいのか不安になる。」ということでした。
「学校にはまかせられない、学力をつけるなら、塾や家庭学習しかない」と、あれこれ学習法を探したり、塾を検討されていた親御さんは、「あー、学校が学力重視になり、少しは良くなるかもしれない」と、期待されているのではないでしょうか。
私(カニ先生)は、「これで親御さんたちのストレスが、少しは減るのではないか」、「子供に無理をさせる早期教育や、過熱化する中学受験に歯止めがかかるのではないか」と、考えました。
■実は、今回の改訂では、大きな指導方針の転換がみられます。
これまでは、算数においても「暗記科目のように扱い、公式や計算式を覚えさせる指導が中心だった」という認識のもと、今後は「なぜそうなるのかという意味や、プロセスを学ぶ授業が、算数的な活動として位置づけられる」ことになりました。
これまではひたすら計算の仕方を覚え、練習問題をこなすような授業をしていたのが、「文章題が授業の中で多く取り上げられ、答えにいたるまでの思考のプロセスとして、図や式、計算をきちんと残すような指導がされる」ようになるとのことです。
オンラインメンバーのみなさんは、この「思考のプロセスをきちんと残すこと」が、いかに重要であるかが、よくお分かりになると思います。
これはずっと、どんぐり倶楽部の糸山先生が一貫して主張されていることですね。いきなり方針が変わったので、教育現場では相当の混乱が予想されますが、方針が変わったことだけでも、まずはよい方向に向かっていると思います。
■しかし、心配なこともあります。
そもそも、ゆとり教育は「日本の学校教育は、つめこみであるために、落ちこぼしが生じている」という指摘のもと、「教育内容の3割削減」が行われたのです。
ここでいう、つめこみとは、実は「日本の学校教育は、1時間あたりに教える量についての密度が高い」という外国の専門家の見解でもありました。
そこで、教育行政は、教育内容の3割削減を行ったのですが、同時に授業時間のほうも、学校の週休2日制や総合学習の導入により約2割削減されているのです。そのため、本当の意味での「ゆとり」は、そもそも約1割程度しか生じていなかったのではないか、という専門家もいるようです。
今回の改訂では、平成元年に3割減らされた内容が復活し、中学校から比例や反比例が小学校に移行される一方で、週休2日制はそのままなのです。また教育行政は、「算数的な表現力の育成」など、私たちの子供のころにはなかった、新たな視点までうちだしているのです。
いい悪いは別として、「つめこみ気味になることは間違いない」と言えるのではないでしょうか。
どんぐりの学習法のキモである、楽しく効果的な「準備学習」が、ますます重要になってきたような気がします。
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私たちどんぐり教育研究会は、「○○市に住んでいますが、近くにどんぐりのお教室はありませんか」というメールでのお問い合わせを、多数いただいております。
そのたびに、「もう少しお教室が増えるといいな」と思っていたのですが、このたび、関東地区では、神奈川に続いて、東京都に準拠教室が誕生しました。
まだまだ、「どこの県にも、お教室がある」というわけではないのですが、1年前に比べると、協力教室もふくめ、少しずつお教室が増えています。
今回、オンラインメンバーの皆様に、ニューリーフ・アカデミー(神奈川県相模原市:準拠教室)の齋藤兼司先生から、メッセージをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『子供たちを危険な学習から守り、<ゆっくり・じっくり・丁寧に>絶対学力が育つお手伝いをしていこうとがんばっています。無料の子供イベントも色々やっていますので、時々HPをチェックしてみてください。』(ニューリーフ・アカデミーのホームページは、どんぐり倶楽部オンラインのリンク集に掲載されています。)
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■やはり今年もサンデー毎日に掲載されました。夏休みに読みたい「中学入試」によく出る本(2008/8/3記事)を、どんぐり教育研究会の資料として追録しました。会員の方は、ログインしてお読みください。なるほど!とうなずける記事です。今回からPDFファイルにしておりますので、ぐんと読みやすくなりました。
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■編集後記
9月18日号の「週刊文春」に、早期教育についての記事が掲載されています。ビデオやフラッシュカードにより、1日何時間も早期教育をうけていたお子様が、小学校高学年になって伸び悩む傾向があるなど、大変ショッキングな内容です。是非一度、本屋さんでお手にとってみてください。お友達にも、お知らせください。
糸山先生のどんぐり倶楽部発行「コトノハ通信」第一号が完成しました。編集は「畑とねこと子供たちと」のちゃこ先生と、どんぐりんぐのスプリングさんです。指導法について悩まれているお父さん、お母さんには、大変役にたつ内容です。(お申込はどんぐり倶楽部公式ホームページよりどうぞ!)
次の通信は、10月中旬の予定です。
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2008/9/21 どんぐり教育研究会事務局