どんぐり倶楽部オンライン通信 【2014年5月号】
2014/05/01 (Thu) 11:43
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■■■考える力・絶対学力を育てる どんぐり倶楽部オンライン通信■■■
どんぐり教育研究会 発行 (カニ先生)
━━━━━━━━ http://www.donguriclub.com/index.html?mailmag=20140501 ━━━━☆☆★
【このメールは、どんぐりオンラインメンバーに登録された皆さまへ配信しています。今後、当メルマガの配信を希望されない場合は、タイトルを「配信不要」に書き換えて、そのまま返信してください。次号から配信を停止します。】
野山の草の葉が、少しずつ緑を増すころ。
暦の上では立夏(5月6日頃で、夏のはじまり)となります。
とはいえ、朝晩はまだまだ寒く、体調を崩しやすい時期ですね。
話題の本「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話」(坪田信貴著・KADOKAWA刊)を読みました。
著書には、聖徳太子を「せいとくたこ」と読んでいた女子高校生が、塾講師である著者とともに、猛勉強のすえ、慶応大学に合格するまでが描かれています。
この本の中で、坪田先生は「生徒をよく見る」ことが、生徒との信頼を築くための基本であるということを言われています。
授業中の教室をビデオ撮影して調べてみると、普通の講師は、指導時間中は平均20%程度しか生徒を見ていないのに対し、坪田先生は、60%以上の時間、生徒の表情をみながら話をしていることが分かったそうです。
坪田先生の「生徒を見る」ポイントは、以下の5点です。
1.集中しているか
2.楽しそうか
3.この子が良くできていると、自分で思っているところはどこか
4.この子があまりできていないと、思っているポイントはどこか
5.この子が、自分で普通だと思っているポイントはどこか
(前出の295頁)
どんぐりの指導において、親御さんたちが悩まれているのが、「子供をよく見ましょうと言われても、何を見ればいいのか分からない」ことだと思います。
子育ての参考にされてみてください。
■マンガ&コラム『どんぐり・スマイル』を掲載中です。現在、特別企画『マンガでわかる!どんぐり学習 ママたちの体験談』をホームページにアップしています。ぜひご一読ください。
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■■■「子どもが伸びる家庭の秘密!(その2)」
先日、あるお母さまから、次のようなメールでのご相談をいただきました。
「どんぐり問題を解いていると、子供の頭の中で何がおきて、どこでつまずいているかがよく分かります。本人も、自分の苦手なところがよく分かるようです」
「今、悩んでいることは、分からないままでいる時に、どう対応すればいいのかということです」
実は、このような疑問を持たれる親御さんは、大変に多いのです。
「わからんちょうに入れておいて、夏休みなどにまた解いての繰り返しで、そのうち出来るようになるものなのでしょうか?」
「教えないと、いつまでも出来ないままなのではないですか?」
と悩まれている親御さんが珍しくありません。
■■■たとえば、どんぐり問題に、次のような問題があります。
「バッタのピョンピョン、バサバサ、パタパタの3人が105円のサイダーを買うのにお金を出し合いましたが、皆で81円にしかなりませんでした。足りない分は3人のお母さんが出してくれることになりました。では、お母さんは一人で何円を出すことになりますか」(1年生68)
この問題は、大人がみると簡単ですが、小学校低学年のお子さんには意外と難しい問題です。
どんぐり問題に取り組む際は、冒頭の親御さんのメールにもあったように、
「子供の頭の中を想像しながら」
「子供が、どこでつまずいているのか」親御さんや指導者がよく観察をする、ということが、大変重要なポイントとなります。
たとえばこの問題では、小学校1年生であっても、お子さん自身が、「足りない」という言葉の意味を、理解していないことが多いです。
この時点で、「???」となっているお子さんには、親御さんが、その場で教え込もうとするのではなく、生活の中で、言い換えれば、できるだけリラックスした雰囲気の中で、
「今日はハンバーグを作ろうと思っていたけれど、家にあるお肉だけでは200グラム足りないの」
「お買い物に行ったら、忘れずにお肉を買わないといけないね」
などと言葉を使ってみたり、コンビニの前で、
「いつもの牛乳とパンを買ってきて。300円で足りる?足りない?」
と、子供に考えてもらう機会を、積極的に作ってあげることがとても大事です。
■■■次に、この問題では、「足りない」の意味が理解できて、あと24円をお母さんが出すというのが分かったお子さんは、それを3人で「分ける」ことになります。
しかし、ここからがまた、難しいのです。
大人は割り算を使いますが、小学1年生のお子さんは、この問題をどう考えるのでしょうか。
実は、ここで「日ごろから、生活の中で小銭を使う機会が、たくさんあるかないか。」
いわゆる「算数のある生活」をしているお子さんなのか、そうでないのかが問われてくるのです。
たとえば、あるお子さんは、この問題に対して次のように考えました。
「10円は、5円ずつ二つに分ける。5円は、1円5つに分ける。まず、これを紙にかいてみよう」
「これを、3人に配っていくと、一人分は5円が1個、3円が3個になる。」
「だから答えは、一人8円だ。」
■■■脳の画像分析のスペシャリストで、「脳の学校」代表・加藤俊徳先生は、
「算数ができるかできないかは、生まれつきの能力の差ではありません」
「ポイントは、脳の中に問題を解く回路ができているか、そしてそれが太いかどうかです」
「一度解いた問題をもう一度解いたときに、簡単に感じられたり、前より短時間で解けたりするのは、この回路が出来上がっているからです」
という内容のことを言われています。(プレジデントファミリー3月号/2013年)
たとえば、24円を3人分に分けるというのは、お子さんにとって、最初のうちはとても難しく、時間がかかるものでしょう。
しかし、何度も問題に取り組む、または生活の中で「お金を分けてみる」ことを繰り返す中で、脳の中に回路ができると、「スムーズに解けるようになる、取り組めるようになる」のではないかと思います。
このような準備学習をたくさんしているお子さんは、「割り算」を学校で習ってみて、「あ、こういう意味か~」と、深く理解してしまうのです。
(次回に続く)
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■■■(1)絶対学力とは (2)イメージが苦手な子が増えているのはなぜ?を、オープンキャンパス方式で公開中です。
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2014/05/01 どんぐり教育研究会
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暦の上では立夏(5月6日頃で、夏のはじまり)となります。
とはいえ、朝晩はまだまだ寒く、体調を崩しやすい時期ですね。
話題の本「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話」(坪田信貴著・KADOKAWA刊)を読みました。
著書には、聖徳太子を「せいとくたこ」と読んでいた女子高校生が、塾講師である著者とともに、猛勉強のすえ、慶応大学に合格するまでが描かれています。
この本の中で、坪田先生は「生徒をよく見る」ことが、生徒との信頼を築くための基本であるということを言われています。
授業中の教室をビデオ撮影して調べてみると、普通の講師は、指導時間中は平均20%程度しか生徒を見ていないのに対し、坪田先生は、60%以上の時間、生徒の表情をみながら話をしていることが分かったそうです。
坪田先生の「生徒を見る」ポイントは、以下の5点です。
1.集中しているか
2.楽しそうか
3.この子が良くできていると、自分で思っているところはどこか
4.この子があまりできていないと、思っているポイントはどこか
5.この子が、自分で普通だと思っているポイントはどこか
(前出の295頁)
どんぐりの指導において、親御さんたちが悩まれているのが、「子供をよく見ましょうと言われても、何を見ればいいのか分からない」ことだと思います。
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先日、あるお母さまから、次のようなメールでのご相談をいただきました。
「どんぐり問題を解いていると、子供の頭の中で何がおきて、どこでつまずいているかがよく分かります。本人も、自分の苦手なところがよく分かるようです」
「今、悩んでいることは、分からないままでいる時に、どう対応すればいいのかということです」
実は、このような疑問を持たれる親御さんは、大変に多いのです。
「わからんちょうに入れておいて、夏休みなどにまた解いての繰り返しで、そのうち出来るようになるものなのでしょうか?」
「教えないと、いつまでも出来ないままなのではないですか?」
と悩まれている親御さんが珍しくありません。
■■■たとえば、どんぐり問題に、次のような問題があります。
「バッタのピョンピョン、バサバサ、パタパタの3人が105円のサイダーを買うのにお金を出し合いましたが、皆で81円にしかなりませんでした。足りない分は3人のお母さんが出してくれることになりました。では、お母さんは一人で何円を出すことになりますか」(1年生68)
この問題は、大人がみると簡単ですが、小学校低学年のお子さんには意外と難しい問題です。
どんぐり問題に取り組む際は、冒頭の親御さんのメールにもあったように、
「子供の頭の中を想像しながら」
「子供が、どこでつまずいているのか」親御さんや指導者がよく観察をする、ということが、大変重要なポイントとなります。
たとえばこの問題では、小学校1年生であっても、お子さん自身が、「足りない」という言葉の意味を、理解していないことが多いです。
この時点で、「???」となっているお子さんには、親御さんが、その場で教え込もうとするのではなく、生活の中で、言い換えれば、できるだけリラックスした雰囲気の中で、
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「お買い物に行ったら、忘れずにお肉を買わないといけないね」
などと言葉を使ってみたり、コンビニの前で、
「いつもの牛乳とパンを買ってきて。300円で足りる?足りない?」
と、子供に考えてもらう機会を、積極的に作ってあげることがとても大事です。
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しかし、ここからがまた、難しいのです。
大人は割り算を使いますが、小学1年生のお子さんは、この問題をどう考えるのでしょうか。
実は、ここで「日ごろから、生活の中で小銭を使う機会が、たくさんあるかないか。」
いわゆる「算数のある生活」をしているお子さんなのか、そうでないのかが問われてくるのです。
たとえば、あるお子さんは、この問題に対して次のように考えました。
「10円は、5円ずつ二つに分ける。5円は、1円5つに分ける。まず、これを紙にかいてみよう」
「これを、3人に配っていくと、一人分は5円が1個、3円が3個になる。」
「だから答えは、一人8円だ。」
■■■脳の画像分析のスペシャリストで、「脳の学校」代表・加藤俊徳先生は、
「算数ができるかできないかは、生まれつきの能力の差ではありません」
「ポイントは、脳の中に問題を解く回路ができているか、そしてそれが太いかどうかです」
「一度解いた問題をもう一度解いたときに、簡単に感じられたり、前より短時間で解けたりするのは、この回路が出来上がっているからです」
という内容のことを言われています。(プレジデントファミリー3月号/2013年)
たとえば、24円を3人分に分けるというのは、お子さんにとって、最初のうちはとても難しく、時間がかかるものでしょう。
しかし、何度も問題に取り組む、または生活の中で「お金を分けてみる」ことを繰り返す中で、脳の中に回路ができると、「スムーズに解けるようになる、取り組めるようになる」のではないかと思います。
このような準備学習をたくさんしているお子さんは、「割り算」を学校で習ってみて、「あ、こういう意味か~」と、深く理解してしまうのです。
(次回に続く)
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